ローソク足の並びから見るトレンドの種類(3種類のトレンドパターン)

トレンドは基本的に、以下の3種類のパターンを繰り返します。
①上昇トレンド
②下落(下降)トレンド
③横ばい(保ち合い、もみ合い)
価格は大まかに3種類の値動きを繰り返し、どれか一つの値動きが発生すると、その値動きは一定期間継続するという習性があります。
では、どのように3つのトレンドを判定していけばいいのか確認していきましょう。
まずは以下のチャートをご覧ください。
見て頂くと、価格(ローソク足)は、山(高値)と谷(安値)を作りながら動いているのがお分かり頂けるかと思います。
この山と山、谷と谷を一本のラインで繋いだものを『トレンドライン』と呼びます。
谷と谷を繋いだラインを『サポートライン(下値支持線)』、山と山を繋いだラインを『レジスタンスライン(上値抵抗線)』といいます。
また、上昇トレンドであれば、サポートラインと平行に各ローソク足の高値付近に引いたラインを『チャネルライン』と呼びます。(下落トレンドの場合は逆です)
トレンドラインについて
トレンドラインについてもう少し詳しく解説しておきましょう。
トレンドラインはごく一般的に使用されるツールです。
ツールという程大したものではありませんが、相場の大きな流れを見る際に役に立ってきます。
現在の相場の値動きが、上昇トレンドなのか、下落トレンドなのか、保ち合いなのかを大まかに判断するものです。
FXなどでは、さまざまな時間軸で緻密にラインを引いて仕掛けのタイミングとして使用することが多いようですが、日経225先物ではそこまで緻密に見ていく必要はないかと私は思っております。
それは、FXと日経との値動きの違いにあります。
FXは値動きにスピード感がありますので、短い分足チャートをよく活用します。
それに対し、日経はそこまでスピード感がありませんので、手法にもよりますが、比較的長めの分足、時間足、日足チャートを使用する場合が多いと私は認識しています。
長いタイムフレームになればなるほど、値動きにブレが大きく発生しますので、トレンドラインを仕掛けのタイミングとして活用することは難しくなってきます。
【トレンドラインの正しい引き方】
とはいえ、正しいラインの引き方を知っておく必要もあるかと思いますので、一応知識として正しいトレンドラインの引き方を解説しておきましょう。
一概にトレンドラインといっても、みなさん引き方がさまざまですので、起点となるポイントから結ぶ次のポイントが違っていたら、その先の延長線上にあるポイントも大きく変わってきます。
少しの角度の違いで大きな開きを生じさせます。
トレンドラインの定義は、
「最安値とその高値の次の最高値を付ける前の安値の2点を結んだもの」とされています。
ただ、定義ではそのようなっていても、実際に使う人の認識で、違う認識を持った人が多ければ、そちらのラインの方が意識されるということになります。
以下のチャートでご確認ください。
【トレンドラインの役割】
このトレンドラインを引くことで、トレンドの方向性が分かることともポイントではありますが、もう一つ値動きの『レンジ(幅)』を大まかに特定できるという点においても重要な役目を果たしてくれます。
このレンジをある程度特定することで、売買の目安として使うことができます。
それでは、以下のチャートでイメージを見ていきましょう。
ここでは、相場の方向性とレンジを大まかに特定するだけのものとして使用しますので、先程ご説明しました、緻密なトレンドラインは引いておりません。
上記はあくまでも大まかな目線として見ていくものですので、各種手法と組み合わせながら使用してみてください。
3種類のトレンドパターンについて
トレンドラインの説明が長くなってしまいましたが、先程お伝えした、3種類のトレンドパターンについて、一つずつご説明していきたいと思います。
トレンドのパターンは以下の3種類でしたね。
①上昇トレンド
②下落(下降)トレンド
③横ばい(保ち合い、もみ合い)
①上昇トレンド
サポートラインとレジスタンスラインが右肩上がりになっている状態を上昇トレンドとして判断することができます。
このような状態の時には、前章でご説明しました一定期間の移動平均線も同じような方向を向いているはずです。
使い方としては、サポートラインに近づけば買い目線(押し目買い)、レジスタンスラインに近づけば利益確定という見方ができます。
手法によっては、レジスタンスラインで売りという判定もできなくはありませんが、あくまでもトレンドが上向きの場合は、上方向の仕掛けを心掛ける方が得策です。
トレンドイズフレンドですね。
※押し目買いとは※
価格が上昇した後、一時的に価格が下がることを下落ではなく『押し』といい、「これぐらい下げたらまた上昇に転じるだろう」という目安が『押し目』で、その押し目の時に買うことを『押し目買い』と呼びます。
良く出てくる言葉ですので覚えておきましょう!
②下落(下降)トレンド
サポートラインとレジスタンスラインが右肩下がりになっている状態を下落トレンドとして判断することができます。
このような状態の時には、前章でご説明しました一定期間の移動平均線も同じような方向を向いているはずです。
使い方としては、レジスタンスラインに近づけば売り目線(戻り売り)、サポートラインに近づけば利益確定という見方ができます。
先程の上昇トレンドと逆ですね。
手法によっては、サポートラインで買いという判定もできなくはありませんが、あくまでもトレンドが下向きの場合は、下方向の仕掛けを心掛ける方が得策です。
トレンドイズフレンドです。
※戻り売りとは※
先程の押し目買いとは逆パターンと思って頂ければ結構です。
価格が下落した後、一時的に価格が上がることを上昇ではなく『戻り』といい、「これぐらい上げたらまた下落に転じるだろう」という目安が『戻り目途』で、その戻り目途の時に売ることを『戻り売り』と呼びます。
③横ばい(保ち合い、もみ合い)
サポートラインとレジスタンスラインが平行になり上下の方向感が無い状態のことを示しています。
価格が上下にあまり動かなくなり、一定のレンジの中で膠着した状態となります。
相場の大まかなリズムは、
このようなパターンに分けることができ、この保ち合い期間を挟んで次の相場に転換していくという場合が多く見受けられます。
そういう意味では、保ち合いというのは相場が転換する前の大事な準備期間とも言えます。
では、準備期間から転換する前(保ち合い終焉期)にはどのような特徴があるのでしょうか。
相場の転換前の保ち合いにはどのような種類があるのか、以下の図でもう少し詳しく見ていくこととしましょう。
このようにいろいろな種類のパターンがあります。
先程の図のように実際には奇麗な波形にはなりませんし、多少のズレは発生しますが、細かく気にする必要はありません。
特に『三角型とペナント型』については保ち合い終焉期に発生しやすい形状となりますので覚えておくといいでしょう。
トレンドは永遠に継続することはありません。
トレンドはいずれ終わるということを頭にいれておかないと、機械的にトレンドに沿ったトレードをしていたらトレンド転換に付いていけなくなってしまいますので、特に保ち合いからの転換期には注意が必要です。