日経225先物 資金に対してどれぐらいの枚数を使えばいい?(証拠金に対する枚数損益計算表あり)

今回の内容は、
- 持っている資金に対してどれぐらいの枚数を使えばいいのか分からない?
- そもそも証拠金ってなに?
- 追証(おいしょう)ってなに?
という点についてまとめていきたいと思います。
これは、トレードをしていく上で非常に重要な部分になりますので、
「うろ覚え」や「なんとなく」ではなく、内容をしっかりと理解しておきましょう!
『資金管理』的なお話になります。
気になるところから見る
まずは証拠金取引について
まずは、『証拠金』という言葉について触れていきましょう!
先物取引は、一般株の取引とは少し違い、証拠金取引というものが採用されています。
証拠金取引とは?
証拠金と呼ばれる担保(お金)を証券会社に差し入れて、
その担保をもとに差し入れた証拠金以上の資金で売買を行うことができる仕組みとなります。
これを一般的に「レバレッジ」といいます。
要は、証券会社によって決められた証拠金を預け入れることで、『信用』という担保を基に、何倍もの取引ができるということです。
ですから『資金効率が非常に高い』商品であるということが言えます。
これはメリットの部分にあたりますね。
ただ、メリットがあればデメリットも知っておく必要があります。
やはり、少ない資金で大きな取引ができるということは、
相場が思っていた方向と違う動きになれば、その分損失も大きくなります。
例えば、100万円の資金を持っていたとしましょう。
証拠金は値動きによって変動しますが、1枚あたりに必要な証拠金を現在7万5千円とします。
(ミニ取引と仮定する)
ということは、100万円資金を持っているわけですから
単純計算として100万円÷7万5千円=最大13枚買うことが可能です。
(日経225先物では単位を『〇〇枚』と言う)
ここで、損失の話を続ける前に、利益の計算についてお伝えしておいた方が分かりやすくなるかと思いますので先にご説明しておきます。
日経225先物の現在価格を15,000円だったと仮定します。
日経平均は日々おおよそ100円~200円程度の上下動を繰り返していますので、例えば買った位置から100円上昇したとします。
その時に発生する利益は、1枚あたり100倍の計算となりますので、
上昇分100円×100倍=1万円の利益ということになります。
そして先程100万円の資金に対して最大13枚買うことができるというお話をしましたが、
13枚保有していれば、1万円×13枚=13万円の利益になるという計算になります。
こんな感じですね↓
100万円の資金で一日で最大13万円の利益です。
何かドキドキしてくる金額になってきましたね!(^^)!
ただ、残念ながら、そんな計算通りいくわけがないというのがこのトレードの世界です。
まず、枚数計算についてですが、
先程100万円の資金に対して(証拠金7万5千円の時)最大13枚買うことができると言いました。
先程は100円価格が上昇した時の例でしたが、
50円分上昇した時は、((50円×100倍)×13枚)=65,000円の利益になります。
逆に、50円分下落した場合は65,000円の損失になりますよね。
ただ、利益の場合は単純にプラスに動いた分の利益を計算すればいいのですが、
マイナスになった場合は、『追証(おいしょう)』と言われる
追加証拠金を証券会社の口座に入れる必要が出てきます。
いわゆる、持っている枚数(建玉という)に対して、
『証拠金の額を常に維持しておいてくださいということ』なんですね。
また、上の例では、実際の値動きによって損失が出た場合でしたが、
証拠金の額が変動した時も同じことが言えます。
証拠金額が引き上げられた時でも、建玉に対して維持できる証拠金の金額を常にに入れておく必要が出てきます。
言葉で並べるとややこしくなりますので、もう一度例をまとめておきます。
100万円の資金を入れている場合
建玉13枚×証拠金7万5千円=維持に必要な証拠金97万5千円
今の時点での余裕資金は100万円-97万5千=25,000円ですね。
値動きによって損失が出た場合の例
50円価格が下がった時は((-50円×100倍)×13枚)65,000円の損失になります。
余裕資金の25,000円では足りなくなりましたので追証が発生し、
不足分40,000円分を口座に追加で入れる必要が出てきます。
証拠金額が引き上げられた場合の例
証拠金が7万5千円⇒8万円に引き上げられた場合、
13枚×8万円=104万円の維持証拠金が必要になります。
4万円の不足になりますね。
この時点でも追証が発生し不足分4万円を口座に追加で入れる義務が発生します。
証拠金取引というのは、このような仕組みになっていますので、
その仕組みをしっかりと理解した上で使用していかなければいけません。
仕組みをしっかりと理解していると、先程の例の様に、
100万円の資金に対して13枚の建玉を保有するようなギリギリの取引はできません。
例えば100万円の資金に対して半分の5枚~6枚程度の余裕を持つなどの対応をしていく必要があります。
6枚であれば、証拠金7万5千円の時×6枚=45万円ですから、55万円分の余裕ができますので、
例え100円逆行して損失になったとしても、-100円×6枚=-6万円ですからまだまだ余裕がありますね。
いずれにしましても、
しっかりと内容を理解した上で、絶対に追証にならないような資金管理を徹底しましょう!
対証拠金枚数換算表(エクセルファイル)
参考までに、証拠金に対しての枚数計算表(エクセルファイル)を付けておきますので、
以下よりダウンロードしてご自由にお使いください↓
各証券会社の追証についての注意事項
参考までに、各証券会社における追証についての注意事項をご紹介しておきます。
※変更になった場合などには対応しておりませんので、最終的な確認は各証券会社のHPをご確認ください。
SBI証券
追加証拠金の発生日の翌営業日15時30分前までに当該追加証拠金額を、「先物・オプション取引口座」へ入金することになります。
また、発生日の翌営業日15時30分前までに、当社にて「先物・オプション取引口座」への追加証拠金の入金の確認ができなかったときは、
期限の翌営業日に評価益等により不足額が回復した場合であっても、当社の任意で、お客様の計算により全ての建玉を決済し、
以後の新規建てを停止させていただくこととなるのでご注意下さい。
楽天証券
追証発生日の翌営業日の正午までに、先物証拠金へのご入金が確認できない場合には、
当社はお客様へ通知をすることなく、お客様の口座において当社の任意でお客様の計算により、
全建玉を処分させていただきます。
また、新規建てが可能となる時間は、当社の任意において全建玉の決済が終了した後のナイト・セッションからです。
ただし、追証金額に相当する金額をご入金なさった場合、証拠金へ振替いただくことで新規建が可能になります。
(証拠金への振替は、15:15までです。)
なお、日中立会終了後に、追証が決定した場合、ナイト・セッションにて維持率が回復しても、追証の解消とはなりません。
ご注意ください。
松井証券
建玉の評価損の拡大や代用有価証券の評価額の低下によって、お客様から受入れた証拠金の額が当社の定めた維持証拠金の額を下回った場合、追証となります。
追証の審査は毎営業日の日中立会終了後に行います。
追証の差入れ期日は、追証発生日の翌営業日の11:30です。
追証を解消するには、すべての建玉を反対売買で決済するか、解消に必要な現金を証拠金として差入れることが必要です。
ライブスター証券
日中取引終了後の値洗い時に確定します。
おおむね18:00までにメール等にてご連絡いたします。
詳細はライブスター・トレーダーWeb版にログイン後、左メニュー【OP取引】をクリックし、【余力照会(先物OP)】にてご確認いただけます。
相場回復によって最低維持証拠金を回復した場合でも、必ず追証請求額以上を証拠金へ振替いただく必要がございます。
カブドットコム証券
先物・オプション価格の変動等により証拠金不足となった場合には、証拠金不足が発生した翌営業日の正午(12:00)までに、
証拠金不足が解消するまで証拠金を現金で差し入れていただきます。
証拠金不足が発生した翌営業日の正午(12:00)までに証拠金不足が解消されない場合は、
当日の12時以降に全建玉(オプションの場合は全売り建玉)を当社の任意でお客さまの計算により強制決済(反対売買)させていただきます。
当該決済により決済代金不足となる場合は、直ちに不足額をご入金いただきます。
万一、ご入金いただけなかった場合は、当社の任意でお客さまの計算により先物・オプション取引の買い建玉やその他のお預かり株券等を決済し不足額に充当させていただきます。
岡三オンライン証券
値洗いの結果、受入証拠金が最低維持証拠金を下回った場合には、建玉決済(強制決済を含む)の有無に拘らず、
最低維持証拠金を上回る額以上の追加証拠金を発生日の翌営業日の15:20までに先物・オプション取引口座に振替入金していただく必要があります。
追加証拠金を期限までにご入金いただけない場合には、発生日の翌営業日の夜間立会において当社の任意ですべての建玉を決済させていただきます。
また、当該夜間立会の相場の状況等によりすべての建玉が決済されない場合は、翌営業日の日中取引以降に順次繰下げて決済させていただきます。
その際に発生した決済損はお客さまの債務に帰属します。
当該決済損が証拠金で充当できない場合には不足金が発生します。
なお、強制決済後は、以後の当社におけるすべての取引を制限させていただくことがあります。
マネックス証券
「受入証拠金」が「最低維持証拠金」を割込むと追加証拠金(追証)が発生します。
(追証の発生については原則、夕方の値洗い終了後の16時過ぎ頃に「余力照会」画面上にてご確認いただけます)
追証が発生した場合は、追証が発生した日の翌営業日の12時(正午)までに、
「余力照会」画面の追証発生状況一覧に表示された追加証拠金額(追証金額)を遅延なく証拠金に振替えていただく必要がございます。
(一部建玉の決済によって追証を解消することはできません)
期限までのお振替えがなく追証の解消がなされなかった場合は、お客様の全ての建玉を当社が任意で反対売買により決済させていただきます。
その際に発生した損益金はお客様に帰属します。
なお、追証の解消がなされなかった場合、お取引の再開は原則として入金期限の当日の夜間取引からとなります。
以上となります!